Tuesday, September 19, 2006

North Koreaの状況を読んで

話は大分それてしまうが、世の中他人から見ると極悪人と言わずに何というか、というくらいどうしようもないと思われるように見える人でも、いざ身内のこととなると普段の極悪・非道は何処へという感じもしてしまう。

最近「ある北朝鮮兵士の告白」新潮新書 韓景旭著 北朝鮮の軍隊生活の一部始終が語られているという本を読んだ。内容的にどこまでが事実かという所もあると思うが、軍隊の下の者はすべて上官と党のため、上官はすべて更に上の上官と党のため、最後は首領様と党のためという構図で自分と他人を差別化してもらう、自分の出世目的で取り入るために賄賂やおべっかを使ったり渡したりとすさまじい状況が蔓延っている。

その賄賂の品々は仲間のものであったり、他の部隊の物であったり、殆どは農家からの略奪品・襲撃品でもある。農産物(米、大豆、トウモロコシ、カボチャ、トウガラシ・・・)や家畜(牛、豚、鶏、ウサギ・・)や飼い犬、はたまた首領様の命令である道路工事等に必要な機械器具などありとあらゆるものが窃盗、略奪、襲撃の対象となり、貨物列車を軍人が襲撃するなど正に腕っ節の強く、且つ要領のいい人間や集団など無法者がのさばる社会としか言いようがない。軍隊にいる人も国民も、本当に毎日食うや食わずのぎりぎりの生活が続いているという。

自分が死ぬか他人を殺すかという状況が何処にでも見られるというおぞましい国に成り下がっている。
一人の上官やその家族がいい思いをしている時は、その反面困って嘆き悲しんでいる人が何人いることか、人の不幸や悲しみ、不満の上に成り立った党と首領の構図。いつまでもつのか不思議な気がする。

19日日本政府は、北朝鮮に対する金融制裁の実施を閣議了承した。これらもいつまでも、もたもたしないで実行できる策は日本としてどんどん取ることが、結果として北朝鮮の民衆を苦しみから早く解放し救うことに繋がるのかもしれない。世の中なんと皮肉なものだろう。現体制の腐りきった一党独裁・専制政治の現実をもう少し見つめる必要がある。拉致被害者を救うためにも現体制維持の加担に断じて支持するようなことを許してはいけない。

日本で荒っぽい犯罪が増えている。このような荒っぽい犯罪は日本にはなかった。上述の本を読んでいると何か繋がるものがあっても不思議がない。犯罪の取り締まりももたもたしないで徹底して安心の出来る社会になって欲しい。

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