Saturday, September 09, 2006

21世紀は地球が出来た以降どんな時代か鳥瞰

太陽系つまり地球の誕生は今から46億年前。その6億年後(40億年前)海の中で生命誕生及び陸も誕生。その後陸上と生物が結びついたのは今から4億年前。恐竜の誕生は約2億3000万年前、恐竜が忽然と消えたのは6500万年前。霊長類の出現は約6500万年前。さらに、500万年前人類と類人猿が分かれたといわれている。

この地球が出来た以降もう少し理解しやすい表現として一日24時間の物差しで表すとより理解が進むという。例えば、地球史を一日24時間にたとえると、恐竜の時代が終わってほ乳類の時代が始まったのは23時47分8秒頃で、霊長類の中からヒトが出現したのが23時59分3秒頃。キリストが生まれたのが23時59分56秒24。20世紀が始まったのが23時59分59秒99。20世紀の100年などというのはほんの一瞬に過ぎない。

このように地球史的に現在をみるとほんのわずかの時間だが、逆にほんのわずかな時間に人口増加や人間の産業活動により、又各国の利害関係により環境破壊がどんどん進んでいることは何ともむなしい。

ヒトは自然に翻弄されるだけだった存在から世界のあり方に積極的に関わる存在になった。その後、知の歴史は、ヒトの役割の増大の歴史だった。益々ヒトのアクティビティーが世界のあり方に大きな影響を与えるようになり、人の側でも意識的にその役割を増大させていった時代といえる。その無定見な役割の増大が、世界システムのあちこちに不具合をもたらしたので近年の環境破壊問題であると考えることが出来るという。

環境問題の深刻化によって、ヒトはこの役割の大きさに気づき、ヒトの自然との関わりを認識し直し、自己の行動に責任を持つようになり、盲目的行動者から世界のマネジメントに自覚的に拘わる世界のケア・テイカー(世話役)へと自己を変貌させようとしているというが、すぐにでも変貌して欲しいと考える一人である。

(「21世紀 知の挑戦 立花隆 著」より)

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