Saturday, November 04, 2006

サイボーグ技術が人間を変えるを見て

(NHKスペシャル)
章立ては次の通り。
1章 脳の信号を利用するサイボーグ技術
2章 脳は機械に合わせて進化する
3章 脳が機械で調整される
4章 脳が全ての機械と直結した

このNHKスペシャルで立花隆氏が言いたい事・問いたい事は、「物質文明の行き着くところはどこか?」とか、「人はいったいどこへ向かって行くのか?」といった事に対しての人類のコンセンサス作りを早急に確立する必要があるということだろうか?

ついちょっと前までは、サイエンス・フィクションだと考えられていた事がもう既に現実になりつつある。これは「機械」と「体」と「神経」が一体化してしまうまでに技術が進歩してしまっている。

ロボットと人間をつなぐサイボーグ技術(脳からの電気信号を読み取る技術、脳は電気信号に合わせて進化(変化)する適応力の存在、電気信号から脳への逆指令技術)を利用し神経工学や新しい科学によって視覚障害、聴覚障害なで全盲の人が機械の目を使うことや、人工内耳(耳近くの内部に埋め込まれた機器で音を電気信号に変換し、聴覚神経を通して直接脳へ信号を送る)を利用することが出来るまでになっている。

更に、治癒困難なパーキンソン病・ジストニア(身体の1つまたはいくつかの部分の筋肉が不随意に収縮し続ける結果, 身体のいろいろな部分でのねじれやゆがみが生じる病気)など脳内の奥深い部位(大脳基底核)刺激による治療法の模索など脳深層部刺激治療など人間を取り巻く医療?技術、ラットの人工海馬の完成などの進歩は留まるところを知らない程急速に拡大進歩しているという。

我々は、サイボーグ技術の利用に関して法的に倫理的にどこまで受け入れられるのか等生命倫理に関する問題は尽きないがしっかりとすべき時期に既に入っていると感じる。
人間の生命の重さは地球より大きく重いといったキャッチフレーズは、誰しもそう思うが現実の世界・社会はそうはなっていない。しかし、そのギャップが余りにも多すぎる実態との狭間であっても人間社会が理想とする生命倫理の確立が早急に求められている。

臓器移植に関しても何年経ってもまだまだ患者側、治療側の関係でも明快・明確さがないままどちら側もいらだつ中、治療現場は運用をせざるを得ない状況で結果が問われてしまう何とも無責任な引き延ばし、放置など国など行政側の責任は大きい(国内移植はダメだが国外移植は見過ごすといった事に対して、当事者は当たり前のようにいくらお金を掛けてもやりたい、それは募金で集める・集まるといった状況を放置しているとしか見えない)。一度決めたものは未来永劫と考えている理想主義者ばかりの寄り集まりになっているのかどうかわからないが、必要なら現状の知見・技術の進歩ではここまでの考えしか及ばないということを明記してでも、きちんとすべきと感じる。(このフレーズは蛇足)

サイボーグ技術が人類を変える
http://www.nhk.or.jp/special/libraly/05/l0011/l1105.html
http://sci.gr.jp/sci/project/cyborg/
http://www.io.mei.titech.ac.jp/jsao2006/message/tachibana.pdf

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