Sunday, November 19, 2006

政治家倫理と企業倫理はいずこへ

つい最近のことでいえば、福島県知事佐藤栄作と和歌山県知事木村良樹の逮捕、更に疑惑が出ている宮崎県知事安藤忠恕、岐阜県の裏金作りなど呆れんばかりの私腹・親族肥やし事件が次々に明るみに出てくる。これもただ単に一つの県にたまたまお粗末な知事がいたというだけでは説明がつかないシステムの問題だ。

公共工事の発注調整談合等権力(権限)者側の便宜の見返りとして巨額の賄賂を受け取る構図や、発注側最高責任者の意向を企業側は、ぎりぎりの所を越えて会社のため、自分のためにしないといけない、やらねばならない、せざるを得ないと考えるのが今の日本の企業、社員の姿か?また、このような企業の弱みを巧みに利用しようとする意図・意向を陰に陽にあらゆる機会を使って表に出す権力・権限者。なんともおぞましい。

世の中あたかもきれい事や問題がないかの如くまかり通っているものが多いが、権力者・権限者の意向が世の中にどれ程影響を与えているか、表面には出ないがそのあくどさは言うに及ばない。

このような権力者の長期政権の弊害がいくら言われてもそれを改革しようとしない議員もまた同じ穴の狢といわれても仕方あるまい。これは国政を預かる与党にも言える。同じ政党政権が長く続く弊害と官僚とのもたれ合い、官僚の代弁者となる大臣、県知事、町村長皆同じである。例外なく、長期政権や連続しての多選ができない仕組み作りが全体として絶対必要だ。

財政破綻した夕張市、岐阜県の裏金問題、北海道警察の裏金問題、各省庁の裏金問題など公金を扱う所の徹底した情報公開が必要であることは論を待たない。

一方企業側も企業倫理を声高に叫んでいるかの如く振る舞っている所が多くなってきていると感じているが、なぜこれほどまでに企業倫理意識が向上しないのだろうか? 発覚するのは氷山の一角でしかないこと、罰則が甘いことが、発覚は運が悪かった的な意識となりそのような機運を助長させているのか?これはやはり経営のトップが全責任をとって打ち首になるくらいの緊張感のある法律に頼る以外にないのか?

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