Friday, July 13, 2007

バイオフィルムって何だ?

Biofilm(バイオフィルム)とは、粘性のあるフィルムで、その中に複数の種類の細菌が共存して複合体を形成し、固体の表面に付着した状態のものの総称だという。(大阪大学歯学部・恵比寿繁之教授)以前から風呂場や流し台の排水溝配管付近に付着しているヌルヌルしたものが気になっていた。また、歯垢にもヌルヌルしたヌメリがあるのも気になっていた。その他水路や水槽などにもヌメリが付く。

H19/7/11 NHKのためしてがってんでは、オーラル・バイオフィルムについての話がされていたため、少し調べてみた。このようなバイオフィルムを作る生物の生存のための進化には驚かずにいられないが、一方人間にとっては、一面非常に困難な問題が起きている。

NHKテレビでは、食べ物や唾液を飲み込む時、肺側の弁の締まりが悪くなるため唾液や食物が気道から肺に入りそれに付着していた口腔内細菌(バイオフィルム内に繁殖)が肺炎を起こすということだった。
高齢者や体の弱った人が肺炎でなくなるケースが多いというのが不思議に思っていた。肺側の弁の締まり具合が悪くなるのは舌の運動能力の低下によるものだという。

このバイオフィルムの除去はなかなか難しく、化学的処理と物理的処理があるが、特に口腔内歯周病予防は歯磨きのブラッシングをしっかりするのが一番の方法のようだ。一方、化学処理の方は、塩素やオゾンによる滅菌、物理的処理は熱や物理的に除去する方法がある。

このように我々の身の回りのことでよく分かっている事だと思っていたら、結構最近の研究分野だったりもすることがあることが分かった。先にも触れたように生物が生き抜くための進化つまり遺伝子変化などすさまじい知恵が隠されているものだ。

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