Tuesday, April 22, 2008

今年の夏北極海の氷がなくなる?

地球温暖化と北極の海氷の様子について4/16朝日新聞の記事に「北極点の海氷が今年の夏、ついになくなるかもしれない」と研究者の間で話題になっているという記事があった。また、海洋開発研究機構のweb上にも載っている。
昨年北極の氷が観測史上最小になったのがその議論に拍車をかけているという。
1996年海氷面積:約800万km2
2005年海氷面積:約532万km2
2007年海氷面積:約426万km2
となり10年で海氷面積が半分となったという。(海洋研究開発機構地球環境観測センターが衛星データ解析)

ここからがあまり知られていなかった現象で、これだけ氷が解けると氷の動きが加速度的に速くなるそうだ。その動きとは、100年前ノルウェーの冒険家ナンセンが船で北極海に入ったが氷に閉じこめられた船がシベリアからグリーンランド海に抜けるのに3年掛かったという。同じルートを2007年フランスの船が挑戦したらほぼ1年で北極海を抜けたという。
この氷の流れはアラスカの高気圧やシベリアの低気圧が海氷の流れを加速させるらしい。このように同じような状況に今年もなると更に相当な勢いで海氷は流されるという。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)が2002年~2004年、海洋地球研究船「みらい」などで北極海を調査した結果、冬季に沿岸までびっしりとうまっていた海氷が、温暖化などで沿岸までうまらなくなっているととらえている。

北極海で動く余裕ができ自由になった海氷が動く→海流が強くなり、あたたかい水が運ばれる→海の温暖化がさらに進み、夏季の海氷が減り、夏季も温暖化する→冬季の海氷が小さくなる
こうした現象がくりかえされていることがわかったという。
気候温暖化の影響の受け易さという面から南極と北極の氷の違いは、南極は陸の上に約2,000m位の氷が覆い被さっているが、北極は海の上に約20mくらいの氷が浮いている。このため温暖化の影響をもろに受けやすいという。

地球の極点では気候の変化を受けやすいというが、極点だけでなく昨日のNHKテレビでも千葉県の東京湾側と神奈川県沖の生息魚などに変化が出ている事にスポットが当てられていたが、じわじわとあちこちに自然界の異変が起きはじめている。

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