Tuesday, April 01, 2008

地球の水が危ないという その1

今世紀最大の問題の一つが水問題だという。
読売新聞の連載記事(2008.01.21~)「水危機」を読んだ。また、出版本「地球の水が危ない」、「ウォータビジネス」いずれも岩波新書を読んでみた。近い将来水の争奪戦が間違いなく始まるというが人類の知恵が働くのかどうか?

地球にある水の総量は13.9億km3だという。
地球の水の総量を牛乳パック1本の1㍑(1000㍉㍑(ml))に例えると、1000mlは海水975ml(97.5%)と淡水25ml(2.5%)に分けられる。淡水25mlは氷と水に分けられ氷(南極・北極等の氷)の割合は70%で17.5ml(1.75%)、水(地下水、川、湖、沼などの水)の割合は30%で7.5ml(0.75%)でしかない。これらのうち殆どが地下水で比較的我々が利用できる河川水等として存在する水の量は、地球上のわずか0.0075%の約0.001億km3であるといわれる。

地球上の水の0.75%(0.1億km3)を地球の人口65億人が分け合って使わなくてはいけない。非常に限られた水資源を我々は生活のなかでどのような想いで使っていけばいいのだろうか?現状ではまだお金を出せば買える時代だ。そのうちお金を出しても買えない時代になるのではないか?現在地球温暖化問題で化石燃料(石油・ガソリン・石炭等)の使い方に制約をかけないと地球が危ないというが、そんな状況でも100ドル/バレルの高値で推移している。

原油は埋蔵量という限りある資源に違いないが、水資源はもっと地球の動植物にとって重要な問題であるといわれる。炭酸ガス等による地球温暖化問題で世界の気候があちこちでおかしくなってきたという。その影響ががじわじわと忍び寄ってきて、世界の各地で大干ばつ(中国・内モンゴル自治区東部やオーストラリアなど27カ国)、砂漠化、暴風雨、地下水位の低下や汚染、大規模な山火事、湖沼や畑の消失、生活衛生水の確保が出来なく毎年200万人~400万人が下痢やコレラなどに由来する病気で命を失うという。その他洪水や風水害などで命を失う者も多くいる。一方世界の人口は、2050年には100億人になるとする予測もある。

日本では年間降雨量が比較的多いため水不足に対してそれ程の危機感がないが、中国・アフリカなど地下水をくみ上げている所では深刻な水不足に陥っているという。水は単に人が飲用・炊事・洗濯・入浴等に必要なだけではなく、食物生産(野菜・穀物・動物飼育)に膨大な水が必要とされているという。

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