Saturday, March 24, 2007

「数に強くなる」を読んで

「数に強くなる」畑村洋太郎 著 岩波新書
「失敗学のすすめ」で知った畑村教授の「数に強くなる」をよんでいて感じた点があった。
数字ではなく数(かず)だという。「数字はシンボルだという」シンボルに強くなってどうする。この本は数学という抽象概念ではなく現実的な日常生活で考える本だという。

数とは①種類、②狭い意味での数、③単位であり、これらの構成要素を全部揃えて数を作った時に初めて物事の数量的な属性を記述できるという。

数に強い人、数に強い人の頭の中、頭の中で全体を作る等と言われると確かに自分からそれらの数をたどれる、創れる人が世の中にはいるものだということを以前職場で感じていた時期があった。やはりその人も普段からそのようなトレーニングというか自覚を持って仕事をしていたのだろうと思う。このようなことが書かれた本を読んで面白いものだなと思った。

また、この本の中で英米の数の数え方(意味)の違い及び単位の区切りの違いは初耳であった。日本人は当たり前のように米国式を認識しているのではないか?
英国
million:百万(1の6桁先、1000の2乗)
billion:1兆(百万の6桁先、millionの2乗)
trillion:100京(1兆の6桁先、millionの3乗)

米国
million:百万(1の6桁先、100の3乗)
billion:10億(1の3桁先、1000の3乗)
trillion:1兆(10億の3桁先、10000の3乗)

ちなみに日本(中国)

万(1の4桁先)
億(万の4桁先)
兆(億の4桁先)
京(兆の4桁先)

更に東京の地下鉄について「ハタムラ式地下鉄利用術:1駅2分の法則」で2-3-5という数字を覚えておく地下鉄を利用してどこかに行くときの所要時間が割り出せるという。1駅間の所要時間は2分、待ち時間3分、乗り換え時間5分で大体言い表せるという。これはなるほどよく言い表していると思う。

このような日常自分で基本を追って物事を考え・創ると意外と便利に賢く仕事や生活する事が出来る。軽く読める面白い本だった。

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