Monday, August 28, 2006

Amish村と遺伝子革命

「21世紀 知の挑戦」(立花隆)を読んでいたらAmish村に関しての話題があった。H18年6月アメリカに行きNYCからBaltimoreまで車で旅行しようとしてAmish村に立寄るかGettysburgに立寄るか迷ったが、単に昔の生活(文明生活を拒否して自動車も電気も使用しない、未だに馬車とランプの生活送っている村)を見るというのにそれ程興味が湧かないし面白みがないと思い行かなかった。

立花隆氏によると、ここでは18世紀にわずか24人がヨーロッパから移住してきて現在15,000人位になっているという。血液的には閉鎖的な集団として膨らんできているため当然近親者同士の結婚による遺伝的な変異が蓄積し、様々な特殊な遺伝病を多く抱えた地域だとのこと。その1つがクリグラー・ニジャール症候群(体内にビリルビンという物質が蓄積してしまう病気。血液中のヘモグロビンが分解するときに必ずできるが、普通の人は肝臓の分解酵素でビリルビンが出来るそばから排出されるが、クリグラー・ニジャール症候群の患者は分解酵素がないので放っておくと中枢神経がやられ、脳性麻痺になってしまうという。この病気にかかると24時間ビリルビン分解作用を持つ特殊な光の照射を受けながら、しかも16才になる迄に肝臓移植手術を受けなければ助からないという代物だそうだ)

このような病気を今現在進行している遺伝子革命が、不具合を起こした遺伝子の修復ではなく、代わりに正常な遺伝子を入れて働いて貰うことにより助かる道が開けてきそうだという。これはキメラプロストというDNA修復機能を持つ人工ヌクレオチド(塩基配列)だという。

21世紀の分子生物学・バイオ技術という分野が劇的に病気の治療に入り込んできているようだ。一方ではAmishのように文明生活の遮断と最先端科学の受け入れということは別としても兎も角、分子生物学・バイオ技術がどう扱われていくのか我々素人にとっても非常に興味深い技術だ。

Amish(→Pennsylvania Dutch Country)
They pronounce Amish with a broad "a" (Ah-mish).
Pennsylvania Dutchというのは17-18世紀にペンシルベニア東部に移住したドイツ系の子孫とのこと。

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