Monday, May 19, 2008

地震の大きさ


中国の四川大地震が日本時間2008/5/12(月) 15:28に発生した。最初のニュースでは死者の数が10人程度の地震発生報道だったため大した地震ではないのかという感じを受けた。しかし、マグニチュード7.8という大きさの地震で震源が10kmと比較的浅いのに被害があまり報道されなかったため何か変だという感じを受けていた。しかし、その後次第に状況が分かるに従いすごい地震が発生しいることが分かってきた。

5/19(月)朝日新聞に新華社通信によると中国地震局は地震の規模を当初発表したM7.8からM8.0に上方修正したという記事があった。
マグニチュードの数字からだけだと素人にはその大きさがわかりにくいが、マグニチュードの数値が「1」違うと、その地震のエネルギーの規模が約30倍異なるというからその差の数値の持つ意味が大きいことが分かる。これは日本人の記憶に生々しく残っている阪神淡路大震災のM6.9と比較するとM1.1の差でエネルギーの大きさは44倍くらいの大きさに相当する。

地震規模としては四川大地震は世界最大級の地震となったという。そこに耐震性のない建物の崩壊で被害が拡大したという。地震を起こしたのは、竜門山(ロンメンシャン)活断層の一部でヒマラヤを作ったプレートの移動でインド・オーストラリアプレートが西から押し、ユーラシアプレートは広大な大陸が拡がりなかなか進めないため、力が南に向かって回り込む形で集中している所で地震が発生したのではないかという。専門家の話だと竜門山断層帯は活動が低いけれど少しずつエネルギーが蓄積していたと考えられるという。

地震発生の場所やプレートの活動などの特徴からするとそもそも大変な場所であることが分かる。日本周辺に比べひずみがたまる速度は小さいが、国土が広く活断層も多いというが、これらは日本ほど地震発生が多くないところが油断に繋がり、地震への準備をおろそかにしてしまっていたのか?

先日5/12地震調査研究推進本部地震調査委員会は、全国を概観した地震動予測地図を発表した。東海地震や南海地震など伊豆半島から四国の太平洋側はいつ大地震が起きても不思議ではない時期に来ていているという。今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図として色分けされている。
5/14の中央防災会議では、地域被害想定として近畿圏と中部圏の損害額、死者数を次のように想定している。

場所   損害額  予想地震 死者数
近畿圏  74兆円  M7.6   42,000人
中部圏  33兆円  M7.6   11,000人

(首都圏  112兆円  M7.3   11,000人)

このような状況を見るとやはり不慮の事態に備えることが必要であると感じるが、なかなか目の前のことに対処することで精一杯という現実から逃れられない不甲斐なさを感じる。

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